ご挨拶

おかげさまで、マミコタダバレエ研究所(MTBI)は東京に開設以来、2018年8月8日、30周年を迎えました。
バレエ個人指導専門の研究所として指導法を研究する傍らで、子供の育成と福祉活動にも力を入れてまいりましたが、近年、日本財団様から思いがけずも社会ボランティア賞をいただきました。
来たる未来、AIや少子高齢化社会が社会を様変わりさせる中でも、教育活動において、 “生身の体と豊かな心を持つ人間であること” を大切にし、研究所は再びあらたなる思いで足元をしっかり固め直し、前進し続けたいと思っております。
舞踊芸術がもたらすあたたかい人の輪を通じ、広く地球上の社会に笑顔が増えることを祈ります。

研究所は、指導以外の部門でも、ディナーショーをはじめ企業からの作品依頼を受ける一方で、海外公演、国内公演など、精力的に表現活動を展開してまいりました。 そのような中でも、 近年は、舞踊の可能性を追求する一環として、 “SEE THE MUSIC & HEAR THE DANCING” のテーマのもとに、聴覚に支援を要する方と健聴者とが隔てなくダンスの時間を共有することを目指した作品が、国内外で学校公演のオファーを受け定期的に公演を重ねております。そして、稽古場や施設の教育現場においても、聴覚や視覚に支援を要する方等の受け入れ、並びに一時的にも登校拒否の子供たちのフリースクールとしての受け入れを、健常者の方と隔てない思いでお迎えしております。
これらの活動は、さまざまな皆様のお力添えによってもかなうことと、 この場をかりて、皆様に心より感謝申し上げます。

当研究所の受講生は 、嬉しいことに様々な業界でもいきいきと活躍しています。
プロからアマチュアの方までがそれぞれの目的に沿って通われる当研究所には、創設以来ゆらぐことなく、一つの信念があります。
バレエ技術の基本の重要性を唱える一方で、舞踊は比べるものではなく、 形式にとらわれすぎず、“舞踊は心の詩であること”、 個々人が、舞踊技術という言の葉をつむぐ詩人であることこそは大切、伸びやかに自分らしく表現活動をするべきであるという思いです。

舞踊表現は、十人十色の身体に、それぞれの人生の千変万化の一瞬をとらえて行為され、哲学的にも物理的にも一期一会のものです。
これからも舞踊芸術の魅力と感動を 、表現者自身並びに観客の皆様と共有し、可能な限り、日々を丁寧に積み上げていけましたら幸いです。 今後ともいっそうの精進をしてまいりたいと思いますので、各界の皆様、どうぞ宜しくお願い申し上げます。

MTBI主宰 マミコタダ

Mamiko TADA プロフィール

舞踊研究所主催・芸術監督/東京都出身。早稲田大学西洋哲学科卒。同大学にて舞踊研究。現代舞踊協会会員。日本財団より社会ボランティア賞を受賞。故市川雅氏や海外の専門家に多数師事。フランス留学。1988年に研究所を設立、振付、指導にあたる。研究所は、日本初の個人指導専門での本格的な舞踊研究所として機能し、指導はすべて親身に心を込めたマンツーマン、障害者支援に向けたアートセラピー(芸術療法)のコースもある。レクリエーション介護士の資格や中学・高校の教員資格等も保持し、全て研究所でのコースの充足に専心している。

欧米諸国に多数渡航し、最先端の舞踊技術を研究のうえ、独創的な創作活動を行う。全作品に通じて、衣装デザインを含め、プロデュースから振付、演出までをこなす。優美で曲線的な動きの振付が特徴だが、作品の方向性は多岐にわたる。1991年:源氏物語西の洋舞絵巻”紫のゆかり”を創作/92年:”ハプスブルグ皇帝大舞踏会”(秋篠宮ご夫妻ならびにオーストリア副首相、海部元首相ほかご列席)を統括し出演/93年チャリティー公演”La Belle Epoque”主催/94年:ニューヨーク シティーセンターホールにて”源氏物語”を上演/95年:フランスベルサイユにて同上演。同年、宝飾店カルティエのディナーショーにて、アールデコをテーマに制作依頼を受け ”エレガンス”、”一夜の至福”を上演/95年から2000年にはカウントダウン2000シリーズを東京芸術劇場などで公演/99年:南イタリアにて”古事記の神々”初演/2000年以降も各種イベントなどを通じて作品を発表する傍ら、88年設立の日本初の個人指導専門のバレエ研究所をより充実させ、福祉活動にも専念。主な活動として、聴覚に支援を要する方々の施設にて活動を展開。”SEE THE MUSIC & HEAR THE DANCING!”シリーズは2008年、聾者を招待し東京にて開幕して以来30カ所以上の公演地を巡回している。09年には、世界で初めて創設されたパリの国立聾学校など、フランス各地での公演を展開。その後、毎年パリからのオファーを受けて渡欧、2010年には、ドイツ、フランス、オーストリア各地で公演。内容は、海外向けには和のテーマを西洋舞踊を介した振付演出にて世界中で公演、国内向けには映像を駆使した特殊効果にて自身がソロで多数の役を演じるなど、劇場空間にて、ろう者と健聴者間のボーダレス化をめざす。2012年より全国ツアーを開始。また、本来劇場に閉じ込められた舞踊作品を、国内外のダイナミックな自然を背景に自身が踊り、視覚的に楽しめる舞踊アートの写真展を展開。聾学校では非常勤にてダンスセラピーを指導研究。

マミコタダ,Mamiko TADA